2024.7
松陵会のみなさまへ
松陵会会長 宇野 望(1回生)
同窓会のみなさま、高校を卒業されてからいかがお過ごしでしょうか。学業にお仕事にご活躍の事と存じます。
重要なお知らせです。これまでこの同窓会誌をすべての卒業生のもとへお届けしてきました。しかし、同窓会も結成から35年が過ぎ、会員のみなさまのお子さまが北摂三田高校を卒業された、というのも珍しいことではなくなりました。また、ご夫婦ともに北三の卒業生というのもよく聞きます。
つまり、一つの家庭に同窓会誌が2通以上届いていることがとても多くなって参りました。
一昨年からお知らせしてきましたが、1回生から24回生のみなさま、会誌の送付が不要な方は同封のハガキでお知らせください。
これからも、12000名の会員と母校の近況を末長くお伝えできますように、また同窓会の活動が永年的に続けられますよう、みなさまのご理解を期待してお願いいたします。
「人に迷惑をかけてはいけません。」そう言われて大きくなってきたことと思います。おそらくみなさまはその教えを人一倍守り実践してきたことでしょう。
賢い子ほど、他人の気持ちを汲むことが上手で手のかからない良い子として周りに評価されてきたことと思います。
私も我が子がそんな子に育って欲しいと願っています。でもそれより、もう少しだけ大切なことがあるのではないかと思う今日この頃です。
フレッシュマンが学校や社会に出る頃、初めての場面に戸惑い周りに迷惑をかける。
誰もがそんな経験があると思います。振り返ると失敗の苦い経験や、叱ってくれた先輩、同僚の顔は長い年月をかけても忘れられません。甘かった人生にピリ辛のスパイスをひとつまみ足してもらった思いです。
同時に困難の中にいる時、差し出される救いの手はもちろん、何気ない一言に心が軽くなることがあります。暗闇の中に光が射し込むような感覚を経験したことはないでしょうか。
自分の力の無さを自覚して他人に助けてもらったことを忘れなければ、迷惑をかけても構わない。次は自分が困っている人の力になる番です。
優しさのバトンを次の人へ繋いで欲しいのです。
迷惑をかけたり、かけられたりして濃厚で味わい深い人間関係が築かれるのだと考えます。
人を傷つけてしまうことを恐れて深く踏み込まない。コスパだタイパだと効率ばかり考えて希薄な人間関係しか築けない社会は居心地が悪い。
万人に嫌われない優しさの仮面を着けているだけで、表面だけをキレイに飾りつけているようでどうもスッキリしない。
互いに迷惑をかけあい、助けあう。それぞれが自分にできることを提供し、役割を果たしていく。
そうすれば、この世界はもう少し住みやすくなるはずです。
この夏、久しぶりに人を集めて総会を開催いたします。会場は北摂三田高校、多目的室です。
ここ数年、新型コロナの影響で多くの人が集まることを控えなければなりませんでした。
確かに書面議決の総会は合理的です。会議もオンラインで進められれば時間が有効に使えます。
しかし、私達の同窓会はビジネスの場ではありません。同じ学舎を巣立った者が再び会うための場所です。会員相互の交流を深め、母校の発展に努めることが、同窓会の存在意義です。
初めて会う方とドキドキしながら話がしたい。同じ話題で盛り上がりたい。36℃の体温を感じられる付き合いがしたい。それが私の願いです。
8月4日、母校でみなさまに会えることを楽しみにしています。